ComfyUIのメタデータ抽出:情報はEXIFではなくPNGのworkflowにあります
ComfyUIの生成情報を「EXIFで確認したい」と考える方は多いのですが、実際に記録されている場所は少し違います。ComfyUIが書き出すpromptとworkflow JSONは、カメラのEXIFタグではなく、PNGファイル内のtEXt/iTXt/zTXtというテキストチャンクに格納されるのが一般的です。生成直後のオリジナルPNGであれば、ノードグラフ、チェックポイント名、seed、sampler、scheduler、steps、CFG、画像サイズまでブラウザ内で読み取れます。
結論:ComfyUIの情報はEXIFではなくPNGテキストチャンクを見る
まずオリジナルPNGのpromptチャンクとworkflowチャンクを確認してください。値が残っていれば、ワークフローのJSONと生成設定をそのまま読み取れます。ただしこれらは電子署名された証明ではなく、後から編集も追加もできるデータです。逆に、チャンクが見つからないことはComfyUIで作られていない証明にもなりません。
実サンプルと確認済みの結果
| 検証に使ったサンプル | ComfyUI公式のexamplesリポジトリにあるStable Diffusion XLのオリジナルPNGを使用しています。公開サンプル一覧からそのまま読み込んで検証できます。 |
|---|---|
| 実際の検出結果 | promptとworkflowのPNGテキストチャンク、未署名のworkflow JSON全体、ノードグラフと生成パラメータが読み取れます。 |
| 証拠レベル | ワークフローは出所を説明する有力な手がかりですが、暗号署名がないため信頼度の低い補助証拠として扱われます。 |
確認できるシグナル
| promptチャンク | ノードのclass_type、入力値、モデル、生成パラメータがJSONとして直列化されていることがあります。 |
|---|---|
| workflowチャンク | ComfyUIのノードと接続構造そのものです。オリジナルに残っていれば、ComfyUIへ読み込み直せる場合が多くあります。 |
| モデルとサンプリング設定 | チェックポイント/モデルのファイル名、sampler、scheduler、steps、CFG、seed、width、heightを、値がある範囲で整理して表示します。 |
| 生のPNGテキスト | tEXt/iTXt/zTXtの元の値を保持したまま検索・コピー・JSON書き出しができます。プロンプトなど、共有前に確認したい内容が含まれることがあります。 |
ComfyUIのメタデータを抽出する3ステップ
解析はすべてブラウザ内で完結し、ファイルがサーバーに送信されることはありません。無料・登録不要で、次の手順で確認できます。
- 1. ComfyUIから直接保存したオリジナルPNGを用意します(スクリーンショットや再保存したコピーは対象外です)。
- 2. PNGパラメータ/ワークフロー抽出ツールを開き、画像を読み込みます。処理はこのブラウザ内で終わります。
- 3. prompt・workflowチャンクからノード数、モデル名、seed、sampler、CFG、画像サイズを確認し、必要ならJSONとして書き出します。
なぜ「EXIF」ではなくPNGテキストチャンクなのか
EXIFはもともとデジタルカメラのための規格で、撮影日時、絞り、ISO感度、レンズ情報などを記録する仕組みです。ComfyUIが残したいのはノードグラフや長いプロンプトといった自由形式のテキストであり、EXIFの型に収まりません。そのためPNG規格が定めるテキストチャンクに、キーと値の組として書き込まれます。「ComfyUI EXIF」で探している情報の実体は、ほぼこのPNGテキストチャンクだと考えて差し支えありません。なお同じ仕組みはAUTOMATIC1111などStable Diffusion系のUIでも使われており、いわゆるPNG infoもこの領域を読んでいます。
SNSやチャットで送ると情報は消えますか?
はい、消える可能性が高くなります。X(Twitter)、Instagram、LINE、Discordなどの多くのサービスや画像最適化ツールは、PNGを再エンコードする際にtEXt/iTXt/zTXtチャンクを削除します。JPEGへ変換した場合やスクリーンショットを撮った場合も、workflow情報は失われます。値が空だったとしても「ComfyUIで作られていない」ことにはならないため、可能であれば配布元からオリジナルのPNGを入手して確認してください。
ComfyUIのPNGメタデータを確認する手順
- オリジナルPNGを確保する — スクリーンショットやメッセージアプリから再保存した画像ではなく、ComfyUIが直接書き出したPNGを使います。
- PNGワークフロー抽出ツールを開く — ファイルはサーバーにアップロードされず、現在のブラウザ内で処理されます。
- promptとworkflowの要約を確認する — ノード数、最初のclass_type、モデル名、seed、sampler、CFG、画像サイズが表示されるかを見ます。
- 必要に応じて生のJSONを確認する — 大きなワークフローは折りたたんで表示されます。共有前に、プロンプトやファイルパス、カスタムノードの情報が含まれていないか確認してください。
- 証拠の強さを区別する — ワークフローが残っていればComfyUI系での生成を裏づけますが、署名付きC2PAのように改ざんの有無まで検証できるわけではありません。
制限
- PNGのworkflowとpromptは署名されていないため、編集も、別のファイルへのコピーも可能です。
- メッセージアプリ、SNS、最適化ツール、スクリーンショットはPNGテキストチャンクを削除することがよくあります。
- ワークフローが見つからないという結果だけで、人間が作った画像であるとは結論できません。
- カスタムノードや拡張機能のすべてのフィールドを、常に読みやすい形へ正規化できるとは限りません。
ComfyUIのメタデータ抽出が目的なら、まずPNGパラメータ/ワークフロー抽出ツールを使い、実際のEXIF/XMPフィールドが必要な場合に補助リーダーを併用してください。
よくある質問
ComfyUIのメタデータはどうやって抽出しますか?
オリジナルPNGをPNGパラメータ/ワークフロー抽出ツールに読み込むと、prompt・workflowチャンクからノード、モデル名、seed、sampler、CFGを確認でき、JSONとして書き出せます。ブラウザ内で完結するため無料で、ファイルのアップロードも不要です。
ComfyUIの情報は本当にEXIFに入っているのですか?
ほとんどの場合は入っていません。中心となる生成情報は、PNGのテキストチャンクにあるpromptとworkflow JSONに保存されます。カメラ由来のEXIFフィールドとは別の領域です。
元のワークフローを完全に復元できますか?
workflowチャンクが記録され、保持されていれば復元できる場合が多くあります。ただしカスタムノードや外部のモデルファイルは別途インストールが必要になることがあります。
画像はサーバーにアップロードされますか?
いいえ。解析はブラウザ内でローカルに実行されます。
なぜC2PAより信頼度が低いのですか?
ComfyUIのworkflowは通常、電子署名が付かず編集できてしまうためです。出所の手がかりではありますが、改ざん防止の証明ではありません。
出典と検証の記録
- ComfyUI公式examplesリポジトリ — このページで説明したSDXL PNGサンプルの出典です。
- AICheck365の公開サンプル記録 — サンプルの出所、テスト日、実際のシグナルと制限事項を記録しています。
- W3C PNG 第3版仕様 — PNGチャンクとテキストチャンク形式の標準リファレンスです。
- AICheck365の検査方法論 — 署名済みの証拠と編集可能なメタデータの違いを説明しています。